観客動員を語る時の注意(平均・中央値・最頻値)

スポーツ関連、バスケットボールでも日本のNBLだ、bjリーグだと観客動員数について語る機会はかなり多い中で、大きく2つの注意点があります。1つは発表数値がどういう基準なのか(来場者数?有料入場者数?見込み?etc.)、そしてもう1つが平均で間違った認識を持っていませんか?というものです。今回は平均観客動員数だけでなく、中央値、最頻値を紹介しながら、スペイン国内リーグACB 2013-14シーズンの観客動員について見てみましょう。

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観客動員数を語る時によくあるパターン

上記は2013-14シーズンのスペインACB第23節の全9試合についてツイートしたものです。全18チームが週に1試合なので、9試合の総観客動員数と平均値を紹介しています。

ここで1番の注意は「ほうほう、スペインのバスケのリーグはどの試合も5,500人から6,500人くらいの間なのかな?」と認識しちゃう事です。そんな人はいないとは思いますが、そう思っちゃう方もいるのかなというお話です。

当たり前ですが、18チームのうち9チームがホームゲームなので、アウェイを戦う9チームが人気チームだった場合はこの週は総観客動員数がいつもより落ちてるね、ってケースもあるでしょうし、それ以外にもたくさん問題があること、わかりますよね?

平均6,174人の元データ

2014年3月15日16日に行われたACB2013-14の第23節全9試合です、ホームチームの名前と発表された数を紹介します。

  • FCバルセロナ(4,832人)
  • ジュベントゥット(4,608人)
  • バレンシア(8,300人)
  • カハソル(2,900人)
  • エストゥディアンテス(8,514人)
  • レアル・マドリード(8,896人)
  • グラン・カナリア(4,044人)
  • フエンラブラダ(5,619人)
  • サラゴサ(7,851人)

さて、どうでしょう。これが平均6,174人の実際です。
実際には6,000人に近いチーム、フランラブラダくらいでしょうか。

中央値、それがフエンラブラダの5,619人

中央値というのは、全データを大きい順に並べてちょうど真ん中のにあるデータの数値を言います。
※偶数の場合は真ん中にあたる2つのデータを足して2で割った数値を使います

こうすると、前述のツイートは

土日に開催されたスペイン1部ACB第23節の全9試合の総観客動員数は55,564人、1試合平均6,174人、中央値は5,619人でした。

となります。

最頻値で言うと見えてくるもの

ここに最頻値という概念で第23節のデータを見ると、8,000人以上9,000人未満と4,000人以上5,000人未満が最頻値ということになります。今回は大まかに1,000人単位でやりました。

最頻値というのは、9試合の観客数を一定の範囲(今回は1,000人単位)で分けた時に、最も多い範囲を選びます。第23節の例でいうと、観客動員数を1,000人単位で分けた結果、8,000人台と4,000人台が3試合ずつということで、これが最頻値になります。

ひらたく言うと、『平均は6,174人だけど、8,000人台の試合と4,000人台の試合が多いんだよね』という事です。

平均観客動員数を見るときの注意

まさか毎回上記のようなツイートや記載をするのは面倒だし、ついつい平均だけを見てしまいがちですが、平均だけで見る落とし穴もある事がわかっていただければ幸いです。

Special thanks to @kei_sadayamaさん

この投稿をしようと思ったキッカケが下記ツイート(2014年10月9日)だったので、ここで紹介させていただきます(ダメって言われたら消します)